冷蔵庫やクローゼットから始める!家の中を見える化して無理なく貯める方法
家計のやりくりや将来のための貯金について、漠然とした不安を感じている方もいらっしゃるかもしれません。でも、難しい家計簿をつけたり、極端な節約をしたりするのはストレスになりますし、なかなか続きにくいものです。
実は、特別なことをしなくても、日々の暮らしの中で自然とお金が貯まる体質になる方法があります。その一つが、「家の中を見える化」することです。家の中を少し見直すだけで、無駄な出費を減らし、無理なく貯金につなげることができます。
家の中の「見える化」とはどういうことか
家の中の「見える化」とは、自分が何を持っているか、どこに何があるか、そしてそれがいつまで使えるものなのかを、きちんと把握できるようにすることです。
例えば、冷蔵庫の中に何が入っているか全て言えますか。食品ストックの棚に同じ調味料が何本もある、ということはありませんか。クローゼットの中に、買ったことすら忘れている服はありませんか。
家の中が見えにくい状態、つまり何があるか把握できていない状態だと、必要なものがすぐに分からず、また同じものを買ってしまったり、持っているものを使いきれずに無駄にしてしまったりすることが起こりやすくなります。これらは全て、気づかないうちにお金を「使ってしまっている」状態と言えるでしょう。
家の中を見える化することは、こうした無駄な出費を防ぎ、持っているものを大切に使うことにつながります。そして、それはそのまま貯金へとつながっていくのです。
どこから始める?具体的な「見える化」のステップ
家の中全体を一度に完璧に片付けようと考えると、大変だと感じてしまうかもしれません。無理なく続けるためには、まずは小さな場所から始めてみましょう。
冷蔵庫の中を見える化する
食費は毎日のことですから、ここでの無駄をなくすことは大きな貯金につながります。
- 全部出す、拭く、戻す: まずは冷蔵庫の中身を全て出し、庫内をきれいに拭きます。そして、一つ一つの食品が何なのか、いつ買ったものなのかを確認しながら戻していきます。
- 定位置を決める: よく使うもの、すぐ使いたいもの、ストック品など、カテゴリー別に定位置を決めましょう。
- 写真を撮る: 冷蔵庫を開けるたびに全てを見るのは大変です。片付けた後に写真を撮っておくと、買い物中に「これ、家にあったかな?」と思ったときにすぐに確認できます。
- 「使いきりリスト」を作る: 残り少ないものや、早く使いたいものを書き出すリストを、冷蔵庫の扉に貼っておくのも効果的です。
冷蔵庫の中身を把握することで、食品ロスを防ぎ、無駄な買い物を減らすことができます。
食品・日用品のストックを見える化する
パスタや缶詰、洗剤やトイレットペーパーなど、ストック品はどこに、どれくらいあるかを把握しておきましょう。
- 一箇所に集める: ストック品があちこちに分散していると把握しにくいため、できるだけ一箇所に集めてみましょう。
- 「見える収納」を心がける: 透明なケースに入れたり、ラベルを貼ったりして、何がどれだけあるか一目で分かるようにします。
- 買う前に確認する習慣をつける: 安売りしているからと安易に買うのではなく、必ずストックを確認してから購入を決めましょう。
ストックを見える化することで、同じものを二重に買ってしまうことや、賞味期限・使用期限が切れて無駄にしてしまうことを防ぎます。
クローゼットの中を見える化する
着る服がない、と感じてまた新しい服を買ってしまうことはありませんか。実は、持っている服を把握できていないだけかもしれません。
- 手持ちの服を全て把握する: クローゼットやタンスから服を全て出し、どんな服を持っているか確認します。
- 着ない服は手放す: 1年以上着ていない服は、これからも着る可能性が低いものです。感謝して手放すことを検討しましょう。売却することで、少しでもお金に変えることもできます。
- 持っている服を活かす: 持っている服を一覧で把握すると、手持ちの服でどんなコーディネートができるか、何が足りないかが見えてきます。
クローゼットを見える化すると、似たような服の無駄買いを防ぎ、本当に必要なものだけを選ぶことができるようになります。
その他の引き出しや収納も見直す
「とりあえず」で物を入れてしまう引き出しや、奥の方まで手が回らない収納スペースも見直してみましょう。使っていないのに場所を取っているもの、何年も前に買って存在を忘れていたものが見つかるかもしれません。
なぜ「見える化」が貯金につながるのか
家の中の「見える化」は、単に整理整頓することではありません。これは、自分自身の消費行動を見つめ直すことでもあります。
- 無駄買いが減る: 今何を持っているか正確に把握できるため、「あったのにまた買ってしまった」という無駄がなくなります。
- 使い忘れがなくなる: 食品や日用品を無駄にせず、きちんと使いきれるようになります。
- お金の使い道に気づく: 買ったことを忘れていたものや、ほとんど使っていないものを見つけることで、「こんなものにお金を使っていたんだ」と気づき、今後の買い物の基準が変わります。
- 心が整う: 部屋が片付くと心も落ち着き、衝動的な買い物欲が抑えられる効果も期待できます。
無理なく「見える化」を続けるためのヒント
「見える化」は一度やれば終わりではありません。無理なく続けて、お金が貯まる習慣にしていきましょう。
- 小さな場所から始める: いきなり家中全部を片付けようとせず、まずは「冷蔵庫の野菜室だけ」「キッチンの引き出し一つだけ」のように、小さな範囲から始めましょう。
- 完璧を目指さない: 全てを理想通りにする必要はありません。まずは「どこに何があるか分かる」レベルを目指しましょう。
- 「ついでに」やる習慣をつける: 買い物をした後に冷蔵庫に入れる際についでに中身をチェックする、掃除をするついでに引き出しの中を整理するなど、既存の習慣と組み合わせる工夫をしましょう。
- 定期的な見直し日を決める: 週に一度、月に一度など、「この日は冷蔵庫をチェックする日」といったように、定期的に見直す日を決めておくと忘れにくいです。
まとめ
家の中を見える化することは、難しい知識や特別なツールが必要な貯金方法ではありません。日々の暮らしの中で少し意識を変えるだけで、誰でもすぐに始められる無理のないステップです。
冷蔵庫やクローゼット、食品ストックなど、身近な場所から「見える化」を始めてみましょう。持っているものを大切に使い、無駄な出費を減らすことは、着実に貯金につながります。そしてそれは、家計だけでなく、心と暮らし全体を整えることにもつながっていくはずです。
完璧を目指さず、まずは「気づくこと」から。小さな一歩から始めて、ストレスなくお金が貯まる習慣を身につけていきましょう。