気づいたら貯まってる！無理なく続く先取り貯金の簡単な仕組み
貯金は大切だと分かってはいても、「なかなか続かない」「毎月頑張ろうと思うのに、月末には残らない」と感じている方もいらっしゃるかもしれません。特に、パート収入で家計をやりくりされている場合、毎月の金額が安定しないことや、急な支出に対応しているうちに貯金まで手が回らないこともあるかもしれません。
貯金にストレスを感じてしまうのは、「残ったら貯金しよう」と考えてしまうことにあるかもしれません。この考え方だと、どうしても日々の生活費や思わぬ出費が優先されてしまい、貯金は後回しになりがちです。
そこで今回ご紹介したいのが、「先取り貯金」という考え方です。これは、給料が入ったらまず先に一定額を貯金に回してしまう方法です。この「先取り」という仕組みを作ることで、ストレスなく、気づいたら貯まっている状態を目指すことができます。
先取り貯金とは？なぜ無理なく貯められるのでしょう
先取り貯金とは、収入があったら、生活費などに使う前に決まった金額を貯金用の口座などに移してしまう方法です。手元に残ったお金で生活をやりくりするため、計画的に貯金を進めることができます。
この方法が無理なく続けられる大きな理由は、「意志の力に頼らない」という点にあります。月末に残ったお金を貯金しようとすると、「今月は少し使いすぎたから」「来月から頑張ろう」と誘惑に負けてしまうことがあります。しかし、先に貯金してしまえば、手元にあるお金で生活するしかありませんから、自然と貯金が進みます。
「でも、毎月決まった金額を貯金に回すのは難しそう」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。安心してください。この先取り貯金には、自動でできる簡単な仕組みがあります。
自動で貯まる！先取り貯金の簡単な仕組み
先取り貯金を無理なく、ストレスなく続けるためには、「自動化」の仕組みを利用するのが一番です。主な方法をいくつかご紹介します。
銀行の自動積立定期預金を利用する
多くの銀行には、「自動積立定期預金」というサービスがあります。これは、毎月決まった日に、普通預金口座から指定した金額を自動的に定期預金口座へ移してくれる仕組みです。一度設定すれば、あとは毎月自動で貯金が進みます。
- メリット:
- 設定すれば完全に自動で行われるため、手間がかかりません。
- 定期預金なので、普通預金よりも引き出しにくく、簡単に使ってしまう心配がありません。
- 一定期間預けることで、少しですが利息も期待できます（現在の低金利下では大きな期待はできませんが）。
- 始め方:
- お使いの銀行の窓口やインターネットバンキングで申し込むことができます。
- 毎月の積立日（給料日直後がおすすめです）と積立金額を設定します。
まずは、無理のない少額（例えば3,000円や5,000円）から始めてみるのが良いでしょう。慣れてきたら金額を増やすことも可能です。
会社の財形貯蓄制度を利用する（会社員の場合）
お勤めの会社に「財形貯蓄制度」がある場合、これも有効な先取り貯金の方法です。これは、給料から天引きされる形で貯金されていく仕組みです。
- メリット:
- 給料から天引きされるため、お金が手元に来る前に貯金が完了します。
- 一般財形、住宅財形、年金財形など種類があり、目的に合わせて選べます。
- 特に住宅財形や年金財形は、一定の条件を満たせば利子等に税金がかからないという優遇があります。
- 始め方:
- 会社の担当部署（総務部など）に確認して申し込みを行います。
パートでも会社の制度を利用できる場合があるので、確認してみてはいかがでしょうか。
自分で貯金用口座に振り替える（手動でもできる）
自動化の仕組みを使わない場合でも、手動で先取り貯金を行うことは可能です。給料が入ったら、すぐに貯金用の別の銀行口座へ決めた金額を移します。
- メリット:
- 特別なサービスを申し込む必要がなく、すぐに始められます。
- 積立日や金額を柔軟に変更しやすいです。
- デメリット:
- 毎月自分で振り替える手間がかかります。
- 振り替えを忘れてしまったり、「今月は厳しいからやめておこう」と誘惑に負けたりする可能性があります。
この方法を選ぶ場合は、「給料日には必ず〇円を△△口座に移す」というルールを決め、忘れず実行することが大切です。給料日カレンダーに印をつけるなど、習慣化する工夫をすると良いでしょう。
無理なく先取り貯金を続けるためのコツ
先取り貯金を始めても、「途中で挫折してしまったらどうしよう」と不安に思う必要はありません。無理なく続けるためのちょっとしたコツがあります。
- 最初は少額から始める: 意気込んで大きな金額を設定すると、手元に残るお金が少なくなりすぎて、生活が苦しくなる可能性があります。まずは「これなら無理なくできる」と思える金額からスタートしましょう。3,000円でも5,000円でも良いのです。貯める習慣をつけることが大切です。
- 貯金用の口座は分けて管理する: 生活費で使う口座と貯金用の口座を分けることで、「今いくら貯まっているか」が分かりやすくなります。また、貯金用口座はキャッシュカードを作らない、ネットバンキングでしかアクセスできないようにするなど、引き出しにくいように工夫するのも有効です。
- 目標を持つ（任意）: 何のために貯めるのか、漠然としたものでも良いので目標があるとモチベーション維持につながります。「半年後に〇〇円貯めてみる」「老後資金のためにコツコツ続ける」など、自分に合った目標を立ててみましょう。ただし、目標がプレッシャーになる場合は、無理に設定する必要はありません。
- 定期的に見直す: 半年や1年に一度など、定期的に積立金額を見直してみましょう。収入が増えたり、支出が減ったりした場合は、無理のない範囲で積立額を増やすことを検討できます。逆に、一時的に支出が増える時期などは、金額を調整することも可能です。
パート収入でも大丈夫！
パート収入の場合、毎月の勤務時間によって収入が変動することもあるかもしれません。そんな時は、
- 最低限貯めたい金額を決める: 収入が少ない月でも、最低限この金額だけは先取り貯金に回す、というラインを決めておく。
- 収入が多かった月は増額する: 予定より多く収入があった月は、無理のない範囲で追加で貯金する。
- ボーナスや臨時収入を貯金する: パートでも一時金が出る場合や、他に臨時収入があった際は、その一部または全額を貯金に回す。
このように、収入に合わせて柔軟に対応しながら続けることが可能です。「毎月必ず決まった金額」でなくても、できる範囲で「先取りする」という習慣を取り入れるだけでも大きな違いが生まれます。
まとめ
貯金にストレスを感じているのであれば、「残ったら貯金」ではなく「先に貯金」という先取り貯金の考え方を取り入れてみてはいかがでしょうか。
特に銀行の自動積立定期預金などを活用すれば、一度設定するだけで毎月自動的に貯金が進む、非常に簡単な仕組みを作ることができます。無理のない少額から始めて、給料が入ったらすぐに貯金用の口座へ移す習慣をつけることで、気づいたらお金が貯まっている状態を目指せます。
大切なのは、最初から完璧を目指さず、ご自身のペースで、できることから始めてみることです。自動化の仕組みを利用して、ストレスなく、着実に貯金を続けていきましょう。